中に具をはさんで食べるパンとして有名なのはイタリア風サンドイッチとも言える「パニーノ」でしょう。1970年代にミラノで生まれたそう。パニーノとは「小さなパン」という意味で、名の通り丸型や楕円形の小さなパンに、生ハムやチーズ、グリルした野菜などの好みの具を挟んで食べます。

 中部イタリアでは、ポルケッタというブタの丸焼きが名物。ローズマリーやフェンネルとともに香ばしく焼かれた肉はしっとり、ジューシーで、ボリューム満点です。それをパニーノにした 「パニーノ・コン・ポルケッタ」はご当地でも大人気です。
 また、フィレンツェやパレルモでは、モツをタップリはさんで食べますす。柔らかくなるまで煮込まれたモツは、臭みはまったくなく、サルサ・ヴェルデや唐辛子の粉をかけてかぶりつけば、最高です。

 一方、
酵母の入っていない生地を薄く丸く鉄板で焼いた「ピアディーナ」はロマーニャ地方発祥のパン。こちらは炒めたホウレン草、サルシッチャ、ハムやチーズなどを挟み、クレープのように折りたたんで食べます。生地にラードが入っているので、腹持ちが良く、食べ応えがあります
 


      ポルケッタ(左)とポルケッタを売るスタンド(右)
ウンブリアの食卓から 

<パニーニとその仲間>


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