「ハーブの女王」の別名を持つローズマリーもイタリア全土で使われているハーブの一つです。中部イタリアでは羊やブタ肉のローストに使いますし、ジャガイモのオーブン焼にも欠かせません。外はカリッ、中はホクホクの黄金色のジャガイモにローズマリーの風味が漂います。「もうお腹が一杯」と思っても、あまりのおいしさについ食べすぎてしまうのです。

またサラダの隠し味として、入れるのもおススメ。意外に思うかもしれませんが、サラダに一枝加えるだけで、味に深みと香りがプラスされて、よそいきサラダに大変身です。水を切ったレタスにローズマリー(10cmくらいのものを一枝)を加え、塩、ビネガー、オイルの順に入れてかき混ぜます。これは試す価値ありですよ。



       写真:ローズマリーは花盛り

 

イタリアと言えば、やはり『パスタの国』というイメージです。一口にパスタと言っても、国土が縦に長いイタリアの麺事情は、南北でずいぶん違います。北は生麺、南は乾麺を主に食べます。それは気候で麦の栽培種が異なるため。

北部では寒さに強い軟質小麦(小麦粉)が生産されてきました。これに卵を加えて手打ち麺にします。優しい食感と卵の風味が特長で、地方によって形も呼び方も色々です。

一方南部ですが、昔から硬質小麦(セモリナ粉)の栽培が盛んに行われてきました。硬質小麦を水もしくは湯で練り、機械で押し出して完全に乾燥させます。スパゲティやマカロニ、ペンネの類がそう。もちろん南部でもプーリア州のオレッキエッティやカバテッリなどの手打ちパスタは作られてきましたが、原料は硬質小麦です。モチッとした弾力がなんとも魅力★

ちなみにパスタとは小麦で作られた加工品の総称です。パスタはイタリア全土で650種類以上もあると言われています。そのバラエティの多さにはただ驚くばかり。

 

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ウンブリアの食卓から 
■ ローズマリー■ 
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■ハーブ概論
○ハーブの女王ローズマリー
○バジルとジェノバ・ペースト
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